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エリザベス1世
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エリザベスはディチリの肖像画(ロンドン ナショナル・ポートレート・ギャラリー蔵)をジェニー風に再現したものです。
スペイン型の円錐系のスカートも美しいのですが、これはフランス宮廷風に装った有名なエリザベスの肖像です。
ドラム型のシルエットは、ドーナツ型に詰め物をした枕(フィール・ファージンゲール、ほとんど浮輪)で維持しています。
襟のレース飾りはラフまたはコルレットと呼ばれ、真鍮の針金(サポータス)で支えられました。
やたらに細く見せたウエストなど、人工的な体型の誇張が始まりました。
女王の権威を示すため、全身を宝石と真珠で飾りたてています。
実物はたいそう重いものだったでしょう。

エリザベスの従者はハードウィックの肖像画をもとに再現しました。
ダブリットと呼ばれる上着、羽毛などを詰めてふくらませたトランク・ホーズという半ズボン(かぼちゃブルマー?)、バ・ド・ショースと呼ばれた靴下、ダブリットの上には、キャソック(短いマント)。
左足の膝に飾りを付けていますが、これはガーター勲章なのかもしれません。
飾り襟はとても堅くてギシギシと音をたて、食事には長い柄の付いたスプーンやフォークを使いました。

ジェニー誌'93冬号掲載作品です。
     
2003.09.20記 

スカートを形作っているフィール・ファージンゲル
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ラフとチョーカーを手直ししました
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by ningyoya7 | 2007-11-11 17:15 | 西洋の服飾の歴史
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